特定調停の落とし穴
自分にとって特定調停と任意整理のどちらが適しているのか教えてほしい。
特定調停と任意整理の効果的な違いがいまひとつよく分からない等の質問は、日常的に全国から寄せられてきます。
特定調停と任意整理をおこなう費用だけを比べてみれば、圧倒的に特定調停の方が安くできるので、特に経済的に苦しい方が選択することが多い様です。
しかし、本当に費用が安いからといって、最終的に特定調停が任意整理よりも金銭的な負担を多く緩和できるのでしょうか。
実際にご相談に来る方々の中には、以前に特定調停をおこない、特定調停で交わした決まりに基づき現在支払い進行中ですが、もう支払いが苦しい、生活的に限界を感じる等の様な声が非常に多いのです。
何でそんな事になるのでしょうか、それは最初から無理のある計画をのまざるをえない状況があったからなのです。
長期間の取引があるにもかかわらず、過払い金の返還を受ける機会を失ってしまったり、大幅な減額を期待していたところ、予定より元金が残ってしまうケースや、分割回数の希望が通らず、結局毎月の支払い額が今までとあまり変わらない等の誤算が無理な弁済計画へとつながってゆくのです。目先の費用の安さだけにとらわれずに、最初の費用から支払い終える最後までを総合的に考えた場合、自分が金銭的に最も得をするのはどの手段なのかを考えることが、現実的にあなたが一番楽になれる方法でもあるのです。