債務整理コラム

はずみをつけて債務整理へ

「借金の整理をしましょう」と、だけ言われたらどのように思いますか。金融に知識のない一般の方であれば、ちょっと不安が生じるのも、むべなるかなという感じです。

借金の滞納をして生活が苦しくなると、多くの債務者の脳裏には債務整理という言葉が過ぎるはずです。またこのとき債務者は、債務整理に対してそのメリットと同時に、必ずどのようなデメリットがあるかにも思いを馳せます。

債務整理をする際、債務者が最も不安に感じるポイント。それは、

1. 家族に借金がばれないだろうか
2. 業務に障りが出ないか

の2点でしょう。

結論からいえば、債務整理を行うことで家族や勤め先に被害が及ぶことはありません。もちろんごくまれに例外もあります。弁護士や税理士のような特殊な資格保持者は自己破産を行う場合に限り、免責が降りるまでその業務を休まねばなりません。しかしこれはあくまでも特殊な事例。加えて、彼らであっても免責が降りた後は通常の業務に復帰ができるのです。このように債務整理はデメリットよりもメリットの方が大幅に上回る救済措置であると断言できます。

ただし、いかに口を酸っぱくして債務整理はデメリットが述べたところで、債務者としては、借金を大きく減らすという、初めての経験に対して、やはりそこはかとない不安を感じてしまうのではないでしょうか。

どのような事柄であっても初めての経験には不安があります。ましてやそれがメリットのみならず、些少であってもデメリットがあるのであればなおさらです。

頭ではわかっているけれど実行できない。このようなとき、必要なものは知識による安心ではありません。思い切った決断力であり、行動力なのです。

人生は選択と決断の連続であるといいます。決断というものは一見すると簡単に思えますが、なかなかどうして本当の大事となると、踏ん切りがつかないものです。なぜならば決断の裏には責任が生じるためです。

たとえばです。多重債務で悩んでいる債務者がいるとします。この人が思い切って債務整理に着手したいと願ったとしましょう。債務者は見たこともないような債務整理の専門家よりも、通勤の際にいつも傍らを通る小さな弁護士事務所を選んだとします。しかし、この弁護士事務所の能力が非常に高いとはいえなかったらどうなるでしょうか。

実際にあったケースとして、債務整理を委任したにも関わらず、サラ金業者との交渉が難航した結果、思ったよりも借金が減らなかったという話は少なくありません。そればかりか、弁護士に対する着手金などでかえって借金が増える可能性すらないとは言い切れないのです。しかしそのような弁護士に委任をしようと決断したのはその債務者です。交渉が下手な弁護士も心情的には恨まれるかもしれません。しかし法的な視点からすれば、委任した責任は債務者に帰属してしまうのです。

しかしながら借金の返済ができない段階で、弁護士・司法書士に委任をしないとどうなるでしょうか。滞納した債務は放置するほどに金利が嵩む上、最終的には水道・電気・家賃なども支払いができなくなり、ついには住む場所すらままならなくなってしまうことでしょう。

先々のことを考えると債務整理をすることが正しいのは理解できる。しかしどうにも不安でならない。今日明日くらいはいいじゃないか。夜が明けるたびにそのような思いにとらわれてしまい、やがては債務整理をしなければとの思いも薄れていってしまう。このような人は跡を絶ちません。

大切なことは今、決断することです。決断とは精神力の問題のように思えますが、実は違います。決断とは行動と同義です。そして行動を起こせば現実が変わります。

行動をすれば現実が変わる。これは素晴らしい格言です。もちろん一歩行動をすることでたちどころに世界が変わるわけではありません。一歩だけ行動をすれば、当然、一歩だけ現実が変わります。試しに、今その場で一歩だけ前に歩んでみてください。見えるものがほんの少しだけ変わったはずです。

借金の整理に対してこの実際に歩いてみた小さな一歩にどれほどの価値があるかと思うでしょうか。実はそこには計り知れない価値があります。たとえば就職難のこの時代、勤め先がない人がいるとしましょう。この人にとってはハローワークどころか、就職のためのウェブサイトを閲覧することすら困難です。しかし、まずは五分だけでもその類のウェブサイトを真剣に眺めてみたらどうなるでしょう。次の一歩へと行動を移せます。メールを出してみたり、ハローワークに通ってみたり、必要であればスーツを新調したりといった具合です。

メールを一通出してみること。ハローワークに立ち寄ってみること。スーツをクリーニングに出したり、新調したりすること。どれもほんの小さな一歩です。しかし一度はずみがついて行動に出れば、一歩を二歩に、二歩を三歩にすることはけして難しくはないのです。

この点を借金の整理にあてはめて考えてみましょう。実のところ、債務者の方が債務整理をしようかなと思ってコラムに目を通したり、任意整理や自己破産の効果について調べたりしている時点で、それも一つの立派な行動を起こしているのです。

ですから、そこで立ち止まってしまわず、今度はさらなる一歩を踏み出してみましょう。もちろん、勇気と能力のある人であれば、即座に債務整理の打診をするのでしょうが、我々のような凡人ではそうはいきません。

当所ではお客さまご自身が起こせる行動手段として、問い合わせのためのメールフォームや無料での電話相談を設けているのです。もしそこでお気に召さない内容であるならば、当所からの連絡に返事をしなければ問題はございません。逆にそこで「こんなに借金が減るのか」と思っていただけたのであれば、そのままご連絡を頂戴できればと存じます。

最初の一歩を踏み出すことは簡単に見えて実はとても難しいものです。しかし同時に一度はずみがついてしまえば、今度は破竹の勢いで進むことができます。意外かもしれませんが、メールでの問い合わせや無料の電話相談を行った方で、結局債務整理を諦めたという方はほとんどいません。彼らは一度ついたはずみのまま、債務整理を行い、すぐに借金のない生活へと足を踏み出してゆきます。

大切なことは最初の一歩を踏み出すこと。この点を忘れず、まずは今できる小さな行動からとりかかってみてください。

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