債務整理コラム
借金の返済をもっと気楽に行う方法2−借金返済の秘訣は金閣寺にあり?−
●「楽しい」よりも「イヤ」を抜く
借金や借金の返済にまつわる「嫌な感情」を変えるには幾つか方法があります。ですが、その前にまず考えてみてください。借金の返済と言うものは一般的に考えて「イヤ」なものです。それを一足飛びに「楽しい」ものに変えると言うのは無理ではないにせよ、かなり奇特な行為。例えば世の中の人で暴力を振るわれたり、罵声を浴びせられたりすることで喜ぶ人は少ないはず。いないとは言い切れないにしても、やはり世間一般の感覚からはかけ離れているのです。しかし、多少の暴力を振るわれても罵声を浴びせられてもあまり気にしない人と言うのは世の中には存在します。これは良い言い方をすれば打たれ強く、悪く言えば鈍感なのかもしれません。いずれにせよ「暴力」や「罵声」のようなネガティブな行動から「楽しい」感情を誘発させるよりも、まずはネガティブな感情を湧出させないことが大切です。
同じように借金に関しても、借金の返済と言う物質的な現象ではなく、借金の返済と聞いて胸の裡(うち)に湧きだす「イヤ」な感情を抜くことが大切。まずは自分の感情に真正面から向き合ってみましょう。感情そのものをじっくりと味わううちに、私たちは気づくはずです。目の前で起こっている物理的な「現象・出来事」とそこから引き出される「感情」とは本来それぞれが関係を持たないものであることに。
●「成る・消す」
少し想像をしてみてください。家から出て近くの道路を歩いている自分の姿を。道路を歩くと言われてウキウキとした気分になる人はあまり多くはないでしょう。しかし同時に道路を歩く自分を想像してガックリと来る人もいないはずです。
では、この平坦で面白みのない気持ちが「借金の返済」にあてはまったのであればどうなるでしょう。借金が「イヤ」なものであるならば、この「イヤ」を抜いてしまえば、後は淡々と返済を続けていけるはずです。これは借金の返済中であるために「返済」とか「残債」と言われただけで思わず顔をしかめてしまう人にとっては効果てきめん。「イヤ」がなくなるだけで日々の返済がグッと気楽になることでしょう。
では、借金に関する「イヤ」をどうすれば消せるのか。これはとても簡単なこと。「今の気分はどうだろう」と自分に問いかけ、自分の感情をそのまま見つめてみれば良いだけのことなのです。
『仏に逢うては仏を殺し、祖に逢うては祖を殺し、羅漢に逢うては羅漢を殺し』とは、三島由紀夫の小説「金閣寺」にて著述されているくだりです。しかし、これは元々禅宗の雄である臨済宗の言葉です。自らの感情に対して正面から相対することで、感情に呑まれることなく、それを消すことができます。
同様、多重債務や借金の返済で苦しんでいる場合であっても、物理的な現実はともかく、気持ちの上でその感情的な痛みを和らげることは不可能ではありません。もちろん「感情的に幾ら苦しみが遠のいても、現実の借金が変わらないのであれば意味ないだろう」と言う気持ちも十分にわかります。しかし、感情に呑まれて右往左往するよりも、感情に呑まれず、淡々と目先の問題に取り組めた方が問題はずっと早く収まるはずです。
●「借金」への気持ちを入れ替える
借金に対する「イヤ」な気持ちを消すことができるだけで、借金問題は大きく改善する可能性があります。これに加えてさらに返済を「楽しく」することだってまったく不可能と言うわけではありません。
「楽しい」気持ちには何があるでしょうか。たとえばおいしいものを食べたとき。恋人とデートをしているときなどが挙げられます。そのほかにもう一つ。苦しい気持ちから解放されたときです。借金の返済は苦しいものですが、返済と言う行動の際に、借金問題が終わったときの解放感を想像してみましょう。来週から、来月から一切の取立がない日常が始まります。苦しい収入の中から返済する必要もなくなります。このとき感情を自らわきたたせ、返済のたびに心の中をその感情で満たすことができるのであれば、返済は苦しみよりもむしろ解放へと変わることも不可能ではないのです。
●さらにもう一段上の解放を
今回は借金を返済する苦しみを和らげ、必要に応じてはそれを解放感にまでつなげる手法をお伝えしました。
しかしこのようなことをせずとももっとずっと楽に借金問題から解放できる手段もあります。それが債務整理です。債務整理を行うことで、取立は即時停止され、借金の苦しみはほとんどなくなることでしょう。現在多重債務でお悩みの方や取立・督促でお困りの方はまずはご相談下さい。きっと「こんなに楽になるのなら、一秒でも早く債務整理の相談をすべきだった」と思うことになるはずです。